膝蓋下脂肪体炎という障害

先月に来られたI様(60代女性)のお話です。

旅館の仲居さんでGWの10連休を休みなく働いてた為か膝を痛めて来院されました。痛みが酷く足を引きずった歩きをしていて、曲げ伸ばしもゆっくりでないと出来ない状態でした。その他に腫れ、熱感、圧痛などもありました。

I様が痛みを訴えていた場所は図の黄色の部分で【膝蓋下脂肪体炎】という症状です。あまり聞き慣れない言葉ですが、実際の臨床では割とよく診ます。
I様はその中でもとりわけ重症でした。

1回目は脂肪体という概念が頭からすっぽり抜けていて、ただの酷使による滑液包(関節の潤滑油袋の様なもの)の炎症だと考え、患部にテープを貼り、動かせる範囲で膝の曲げ伸ばし運動を行い、可動域を広げる施術をしました。また体の回復力と免疫力を向上させるべく頭蓋骨調整で終りました。

しかし2回目の際、前回よりもっと酷い状態で来院されました。団体客の対応に追われ無理をして余計に痛くなったそうです。
非荷重でも膝の曲げ伸ばしが困難で、更に動いてなくてもズキズキ痛い【安静時痛】も出ていました。あまりの痛みに急遽3日間の仕事の休みをもらったそうです。
この時に脂肪体の存在を思い出しました。

なので2回目は脂肪体の炎症を抑えるべくスパイラルテープという特殊なテーピングと炎症を散らす手技、その他全身調整で対応しました。
20分ほどの施術で安静時痛と非荷重での曲げ伸ばし、歩行が改善されました。

3回目の来院時には前日の痛みに比べればはるかに良くなっておりました。やはり脂肪体の方向で考えて正解だったようです。今まで出来なかったうつ伏せや横向きの姿勢も出来るようになっていたので、大腿~下腿部の筋膜調整、骨間膜調整、骨盤~背骨の矯正を行いました。

4回目以降は時間に余裕もあったので上半身もついでに施術をし、計6回で治りました。
現在はメンテナンスの為、週一のペースで通院されてます。今の所症状は再発しておりません。

2回目の時は冷や汗ものでしたが、もう私がこの症状を見落とす事はありません ( ・`ω・´)キリッ

似たような症状でお困りの方は金井接骨院へ是非どうぞ

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